
FXと外貨預金は同じような印象を受けますが、決定的な違いがいくつかあります。その違いについて説明します。
さらに、外貨預金にはTTSレート、TTBレートというものがあり、これらのレートによって外貨預金にエントリーする時には、実際の取引レートから1円上がったレートでエントリーし、解約する時は、実際のレートから1円下がったレートで解約することになります。
例えば、ドル預金を1ドル=100円のレートでエントリーした場合、実際には1ドル=100円ではなく、1ドル=101円でエントリーしたことになるため、買った瞬間から1円分損していることになるのです。
外貨預金を解約する時のドル円レートが1ドル=100円だったとしたら、実際は1ドル=99円で解約することになり、1円分の利益が消えてしまいます。
取引レートを見てみると、外貨預金はFXに比べ、圧倒的に不利であるといえますが、少しでもお金が増えれば何の問題もないのです。ところが、実際はTTSレート、TTBレートのために、損を出してしまうケースも少なくありません。
これに対し、外貨預金は通貨によって手数料が変わります。米ドルに関して言えば、1万通貨で片道1万円です。高金利で人気のある豪ドルは片道2万円、英ポンドは片道4万円がかかります。
FXと外貨預金の手数料は、数10倍の違いがあり、それはFX業者がインターネット証券で、外貨預金業者が都市銀行であることが関係しています。インターネット上のオンライン証券とオフラインの銀行では、運営にかかるコストの桁が違うのです。銀行側から見ると、外貨預金の手数料は決して高くなく、むしろ低めに設定しているくらいでしょう。これ以上低くすると、赤字になってしまいます。
ただ、一般人から見ると外貨預金の手数料はかなり高いと思います。為替差異と金利でプラスになった外貨預金も、莫大な手数料のせいで利益がゼロになってしまうケースが少なくありません。こうして、手数料を見てみると外貨預金はFXに比べ、圧倒的に不利といえます。
しかし、外貨預金はペイオフ制度の対象外とされているため、銀行側から見れば、もし破綻した場合、外貨預金の債権者まで資金を返済する余裕がありません。今後も外貨預金がペイオフ制度の対象となる可能性はほぼゼロといっていいと思います。一方、FXでも顧客が預けた保証金に対する保障制度を設けている業者はほとんどいませんでした。中にはわざと破綻したように見せ、顧客の保証金で元をとる悪徳業者もいたくらいです。
しかし、2005年に実施された「改正金融先物取引法」により、こういった業者はほぼ姿を消しました。今でも全ての業者が保障制度を取り入れているわけではなく、一部の業者が破綻した際に保証制度を設けていたりします。保障面を見てみると、FXの方が外貨預金に比べ、はるかに充実していると思います。
あと、忘れないでほしいのはこうした保障制度は業者の破綻が前提になっているということです。自分で行った取引の場合は、結果的に資産がゼロになったとしても元本は保証されません。これは投資全般にいえます。外貨預金もFXも自己責任の投資であるということを忘れないでください。
為替差異にかかる税金は雑所得に分類され、他の所得と合算して税額を計算しなければいけません。ただし、年間の給与所得が2000万円以下で、外貨預金による収入が20万円以下の場合は発生しません。利息にかかる税金は、受け取る際に20%が源泉徴収として持っていかれます。
もし外貨預金で損をしたとしても、20%の源泉徴収は絶対です。例えば、1年分の利息8%はもらえることができ、為替差異による損失でトータル的にマイナスの利益になったとします。この場合でも利息に対する20%の源泉徴収は消えないのです。
一方FXでは、為替差異にかかる税金と金利にかかる税金が両方とも雑所得に分類されています。他の所得と合算して税額を計算する点は外貨預金と同じです。年間の給与所得が2000万円以下で、FXによる収入が20万円以下の場合は発生しません。もし損をした時は、税金を払う必要はないです。
両者の一番の違いは、損を出した時です。外貨預金は損を出しても、利息にかかる20%の源泉徴収は絶対にもっていかれます。FXは損を出した時の税金がゼロです。この点はFXの方が圧倒的にお得といえます。トータルで見たとしても、全てを雑所得として申告できるFXの方が、持っていかれる税金の額は少なく済むでしょう。
一方FXは、レバレッジを効かせることができます。レバレッジを10倍にすれば100万円分の投資が、レバレッジを100倍にすれば1000万円分の投資が可能になり、さらに、レバレッジを倍にすると、受け取る金利も倍になります。普通に考えれば、レバレッジを効かせることのできるFXの方が、リターンははるかに大きいでしょう。デイトレードでうまく運用できれば、たったの一晩で資金を倍にすることも可能となります。
ただし、レバレッジを効かせると、その分損失も大きくなるということを忘れてはいけません。たったの一晩で資金を倍にすることが可能な反面、一晩で資金をゼロにしてしまう可能性もあります。つまり、FXの方が外貨預金に比べ、ハイリスクハイリターンな投資になるといえるでしょう。
もしハイリスクハイリターンを嫌うのであれば、レバレッジを効かせない方法も考えられます。そうすると、FXも外貨預金も同じローリスクローリターン投資になりますが、この場合でもリターンはFXの方が上です。それは手数料、取引レート、税金の面において圧倒的にFXの方が有利だからです。
トータル的に見ても、FXが外貨預金よりもリターンが上であることが分かります。
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